オルターブースなオルタナティブ雑記

オルタナティブなポエム

生き続ける

去年の7月に僕の人生の中でもとても大きな、とても衝撃的な出来事がありました。

自分の感情のコントロールはある程度出来ていたつもりだったんだけど、どこか冴えない、モヤっとしたままになってました。

やはり自分の感情には嘘はつけない。

今日、こっそりとですが自分と向かい合ってきました。

彼とは今でも繋がっているように感じることもあるし、今でも朝突然おはよう!って声かけられるような感覚もある。

 

これってなんだろう?

僕は何を感じているのだろう?

 

答えなんか無いのだけど、心の中で彼は十分に僕に語りかけてくれました。

彼の優しさをとても感じることができました。

 

でも、寂しい。

 

多分これは僕自身の問題なんだろうな。

 

彼のことは僕はタブーにしない。

いつでも、近くにいる存在として、これからも共に歩む友として、彼をタブーにするのはやめる。

 

どうやら、彼はマイソースファクトリーをやりたいようだ。

やり方、今のやり方じゃダメだ。

こうしようよ。ってなんとなく感じる。

直感?感覚?

 

やってみる。必ずやる。

彼の肉体は無くなってしまったけど、その分気軽になってるはずだから、見えないところでガンガンに働いてもらう。

いいかい?ガンガン働いてよね!!

 

二人で語った夢は必ず実現しよう。

 

彼は今でも僕の中で生き続けている。

僕の中にいるんだから、マジで働いてよね!w

ただ飯は食わさんwww

確実に進むためにやること

新年の抱負なんてのは書く気も起こらないんだけど、色々あったし自分が壊れそうになった時に読み返す用として書いておこうと思う。

 

色々あったことはどこかで耳にした人も多いけど、やはり僕の中では未だに大きな出来事になってる。

少しでも前向きになろうと思っていても、なかなか気持ちというものは変わらない。

でも、僕を知ってる人ならなんとか僕がもがいて、前向きになろうとしていることを理解してくれているんだと思う。

 

今年はどんな年にしたいか?

 

今よりも明日、明日よりも明後日、確実に前に進める日々を送ること。

 

具体的にはまず一つは会社の安定化。

すごくありがたいことに今年から新たな仲間も加わり、一気に進める気配です。

みんなの不安を少しでも解消できるように尽力するつもり。

 

次にコミュニティ。

コミュニティは僕の人生そのものであるけど、そろそろ攻めのコミュニティ、拡大するコミュニティを作りたい。

その中でも僕は2つの分野に注目しています。

一つはFoodTech JP Meetup。

これは元々うちとオイシックス・ラ・大地さんで始めた企画で、トレタさんやEBILABさんにも協力して頂き東京、福岡で開催しました。

今年はこれを全国でやっていきたい。

もっとこの領域の仲間たちを増やして認知度を高めないと良いプロダクトがあっても埋もれてしまう。

フードに関するITサービスがあるなら是非ご紹介ください。

 

それともう一つは今更ながらクラウドコミュニティ。ベンダー系コミュニティやクラウドネイティブ系など既に熟成されたコミュニティは多くあります。

しかし、僕が考えるものはちょっと違います。

クラウドの社会実装です。

 

クラウドというプラットフォーム技術はとにかくウケが悪い。

かつてどことは言いませんが某VCさんとお話しした時に「あなた達の強みとなる技術はなんですか?」と聞かれたので「クラウドOSSです」と答えたところ、それは他者の技術であってあなたの技術ではないと言われました。(もっと多くの押し問答ありましたが)

それはそうかもしれませんが、じゃあOSSクラウドクラウドネイティブを簡単に扱えるエンジニア、組織ってそんなにありますか?って話ですよね。

僕はその時にめちゃくちゃ悔しかったです。

クラウドを使って様々なサービスを開発する技術が二番煎じと言われたことに対してむかついたし、悲しかったし、悔しかった。

でも、それは事実だしもっと社会に関わらないと理解できないんですよね。

 

だから、僕はクラウドの社会実装についての勉強会コミュニティをやりたい。

あんなこと言われてずっと黙ってるつもりはないです。

やると決めたらやる。

 

最後にもっと家族と接する。接するというのは単に時間を共有するだけでなく共に体験をするということ。

長男とは釣りを通じて共に学びたい。

次男とはもっともっと多くの遊びを共有したい。

妻とは二人きりの時間を大切にしたい。

親とは東京出張の時には必ず顔出したい。

家族がある意味僕のストッパーだから。

 

今年は多分本当に勝負の年になりそう。

毎年言ってるけど、年々勝負の大きさが巨大化してるよね。

まあ、それも一つの成長の証なんだよ。

 

あ、あと英語頑張る。

 

それでは今年もよろしくお願いします。

 

※追加

そういえば趣味を完全に無視してたわ。

まず釣り。これ僕のストレス解消法。

今年は五島列島行きたい!!息子も行きたがってるなw

あとベース。

なんやかんななかなか弾く機会がない。

タボーズ(※注)早くやらんと。IKUOばりなスラップやるぜー!そして今年こそエフェクターボードを作る!!妥協無しで!!全部Free The Toneでやってやる(笑

僕たちのヒーロー

2晩泣き続けて、今晩もまた涙は止まらないと思う。

いつも一緒にいた。いつも隣にいてくれた。

これからも隣にいるとずーっと思ってた。

俺の最高のパートナー。

 

でも、残念ながら彼は今日星になりました。

 

いつも優しい、誰にでも優しい彼の周りには多くの友人がいた。その友人たちをおいて先にいってしまったよ。

 

ほんの数日前まで一緒に2人でラスベガスに行ってたのに。

 

 

なんなんだよ。

勝手にいくなよ。

頼む、もう一度声を聞かせてよ。

ずーっと一緒だったじゃん。

苦しい時も楽しい時もずーっと一緒だったのにさ、勝手にいくなよな。

 

もういないんだよな。

何度お前に助けられたことか。

俺たちのヒーロー。

 

5年前に博多駅前のベローチェで一緒に会社作ろうって話してオルターブースって会社を一緒に立ち上げて、激動の創業期も乗り越えて、マイクロソフトからも賞もらったじゃないか。最高の瞬間だったよな。ラスベガスに行って、世界のトップになりてーなって話して、あの壇上に絶対上がるからなって約束したじゃないか。

 

後悔、無念、悲しみ、そして感謝。

 

偉大なお前は俺たちのヒーローだよ。

そういやさ。昔「俺たちのSAMURAIはFさん」って企画マジでやろうとしてたよな。某クラウドのノミネートで残念ながら取れなかったけど、俺たちはみんなお前が真のSAMURAIだと知ってたよ。

 

なんでいっちゃうんだよ。

俺たちいつも一緒にいたじゃないか。

 

同じ千葉県出身でさ、同世代で、音楽の趣味もあってさ、そしてクラウドにコミットしてさ、これ以上のパートナーなんて見つからないよ。。。

 

それでもさ、ようやく気付き始めたんだよ。

涙流しながらも前に向かっていくしかないってことをさ。

 

なあ、星になってもちゃんと見ててくれるよな。

俺たちさ、頑張るからさ。ちゃんと見ててくれよな!! 

 

まだ頭の中はグルグルしてるし目を瞑るとお前の笑顔が浮かんでくるんだよ。

 

不思議と食欲と睡眠は出来るんだけどね(笑)

 

少しずつかもしれないけどさ、前向いて歩いていくから見ててくれよな。

 

本当今までありがとう。

そしてさようなら。

 

俺たちのヒーロー。

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Microsoft MVP卒業しました

6月は”梅雨で気分が落ち込む、梅雨明けの7月から本気を出す。”と思っていたんですが、もう7月ですね。これからどんどん気温が上昇していく。体力温存の為8月から本気を出す。 こんにちわ。僕です。

毎年この時期になるとMicrosoft MVP頂きましたー!ってブログを書いてましたが今年は違います。 結論からいうと5年間お世話になったMicrosoft MVPを卒業することにしました。

実は卒業そのものは前回受賞したときから決めていて、今回は私のほうから辞退した形です。 周りには(特に弊社内外)僕なんかよりも全然優れているエンジニアがいますし、ほとんどコミュニティ活動が出来ていない状態でMVPを名乗ることが個人的にすごく辛かったです。

とはいえ、昨年度はコミュニティだけでなくAzureに関わる登壇は50回以上やっていて、さらに内外へのアプローチも結構やってました。 でもMVPは登壇だけでなく様々な形でクラウドに関わる技術を啓蒙していかなければいけません。例えばコードコミットメントであったり執筆、PoCなど技術の最も大事な手を動かすところが全然出来てなかった。 そういう状態でMVPを名乗るのは他のMVPに対しても大変失礼ですし、先にも書きましたが僕よりも何倍もすごい人なんてたくさんいるしMVPになりたい人もいっぱいいます。そういう方には是非MVPに応募して欲しいと思っています。

Microsoft MVPは2014年に初受賞して以来5年連続で賞を頂きました。もうそれだけで感無量ですね。

福岡、九州のITコミュニティ(Azureに限らず)に少しは貢献できたかなと思いますし、これからも変わりませんが肩書が外れましたので僕の価値は低くなってしまうかもしれませんねw

今後も引き続きコミュニティ活動はしていこうと思いますが、スタートアップ経営者という立場もありなかなかコミュニティ開催が出来ておりませんので是非この際に僕にとって代わってやりたいって人いればお願いしますw

Microsoft MVPを受賞された方々、おめでとうございます!! これからも日本のクラウド技術、コミュニティをよろしくお願いします!!

エンジニアフレンドリーシティ福岡とエンジニアと私

平松愛理かよ!って気づける人は立派な大人ですね。
ちなみに僕がかつてやってたバンドでは「部屋と調教師と私」なんて曲も作ってました。マジでふざけてますねwwww
こんにちわ。オルターブースこじまです。


エンジニアフレンドリーシティ福岡ってなんぞやって話なんですけど、まあタイトルの通り福岡市がエンジニアにやさしい、何かをやりますよっていう宣言をしたってことですよね。
僕的には非常に面白い、とても興味のあることであったのですが色々あったのでその経緯と今後についてちゃんと書いておきたいと思います。

エンジニアフレンドリーシティ???

実はこの話僕は全く知らなかったです。突然福岡で活動しているコミュニティ集まって写真撮ろうって言われて「なんぞ???」ってなって当初はかなり警戒していました。
写真とるだけなのになんでこんなに空騒ぎ(そう空騒ぎ)するの?って思ってました。なんの理由で、いつ、だれが、とか全く不明な状態で某SNSでなぜか募集が始まってました。
ちょっと乗り遅れ気味だったのですが、何も情報がない中ただ写真だけ取るという趣旨にもやもやして僕は参加を見送りました。(僕が主催しているコミュニティも)

そしたらこれまた唐突にこんなイベントが立ち上がって参加してください!!って言われまして。
efc.connpass.com

で、イベントの内容とか見てみたんです。

「ちょっと待てよ?なんだ?この違和感・・・・」

めちゃくちゃ違和感を感じたのです。
エンジニアフレンドリーシティって言いながらコミュニティ最高!とかスタートアップ!とか言ってるのは違うんじゃない?
エンジニアって別にコミュニティとかスタートアップ関係なしに職業として存在するし、コミュニティとかスタートアップって超一部の人たちだけなんですよね。
なので、その空騒ぎっぷりに違和感を感じたのです。
実際中身も何もない状態だったので「あ、またI/Uターン促進キャンペーンイベントか」って思いました。
この取り組みって今福岡に住んでいるエンジニアにとって、何か得になるようなことなのかな?

ちょっと待った!

なので、僕は結構声大きくそれ違くない???って騒ぎましたね。
実際僕は東京から福岡への移住組で福岡市の取り組みには共感するところが非常に多いのでが、一方で地方ならではの村社会感も感じています。
福岡生え抜きではないのですが、それなりに福岡人として溶け込んでる自負はありますのでちゃんと伝えたいと思い、ヌーラボ橋本さんと急遽Oculus GO使ってお盆にミーティングしましたwwww
Oculus Go使用のWebミーティングってすごい良いですね。すぐ隣で話しているかのようでWeb会議特有の無機質感がなくなります。
試しにオセロ勝負したのですが、思いのほか橋本さんが強くてびっくりした。というか負けたwww(かなり自信あったのだけどw)

で、キックオフイベントの後に一風堂を貸し切って「エンジニアフレンドリーについて考える会」というものをやったのです。
connpass.com

この流れ面白すぎませんか?

「エンジニアフレンドリーシティ福岡やります!!」って高島市長が宣言した直後に、その会場の向かいにあるラーメン屋さんでアンチの会が行われるというwwwww

この自由さ、この奔放さが福岡の良いところなんですよ!!!

この会ではエンジニアフレンドリーシティって福岡市が言い始めたけど、僕たちエンジニアとしてはこれをどう受け止める?から始まり、とりあえず言いたいこと、実現したいことをブレストして、最後は何故か僕と福岡市中村さんが固い握手をして終わるという非常に感動的なイベントとなりましたw
エンジニアフレンドリーシティ福岡という取り組みに対して、真っ向からそれは違うって大声で叫んだ僕と福岡市が打ち解けた瞬間ですねw

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奇跡の瞬間

それを見てみんなが感動しているシーン
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感動を客観的に

エンジニアの範囲

エンジニアフレンドリーシティ福岡への反応は様々でしたね。
これは面白い、また変なこと言ってるよ、うぇーい!(空騒ぎ)、ちゃんと考えよう、色々な意見があっていいと思います。
その中でも某方面から上がったのは以下ですね。

  • ソフトだけでなくハードエンジニアもいるぞ
  • スタートアップだけじゃないぞ
  • コミュニティだけじゃないぞ
  • 外国の方もいっぱいいるぞ
  • 学生もいっぱいいるぞ



まあ、エンジニアって言われる方たちの範囲は非常に広いわけです。
エンジニアフレンドリーシティ福岡っていう宣言は、そういう広大な範囲の方たちに向けた取り組みであり、こういう取り組みは市じゃないと出来ないと思うんですよね。
なので、自分がエンジニアだって思った時からエンジニアなわけだから、そういう人はエンジニアフレンドリーシティ福岡という取り組みの中で動ける人っていうことになります。

遠慮しちゃいけないんですが、言ったからには何かしら行動しましょう。

これからのエンジニアフレンドリーシティ福岡


こんだけ散々文句言ったのだから、言っただけで終わるのは超かっこ悪い。僕はいつも言ったからには行動しよう、行動こそが正義と思っています。
なので、継続的に福岡市と福岡のエンジニア仲間と共にこの取り組みについて真剣に考えて、行動していきます。
(まじで空騒ぎしてた人達どこ行ったの・・・・)

エンジニアフレンドリーシティ福岡はまだまだ活動は小規模ですが、昨日(2019年2月13日)高島市長から素晴らしい発表がありました。
www.nikkei.com

よーく見てください。

優秀なエンジニアを確保できるかがテック系企業の生命線となっている。
「都市の成長のボトルネックにもなりかねない」との危機感から、重要文化財で築110年の赤煉瓦(れんが)文化館を活用して、国内外のエンジニアが交流できる場を整える。
Wi―Fi整備やイベント実施のため5104万円を計上した。



2019年2月14日中には市長記者会見の模様がアップされるので全文見たい方はこちらどうぞ。

天神の川沿いにある赤煉瓦文化館は歴史ある天神の建造物の象徴でもあり、ここがエンジニアの聖地になると思うとわくわくしますね!
近年はFukuoka Growth Nextのイベントスペースがコミュニティイベント会場として利用されることが多くなってましたが、福岡界隈ではエンジニアが気軽に使えるような中規模スペースがほとんどないのです。
そこで先にやった一風堂での「エンジニアフレンドリーについて考える会」で出たアイデアとして「エンジニアカフェ」はどうかと提案していました。
それがこのような形で実現されるとはすごいに嬉しいですね。
efc.isit.or.jp


他にもエンジニアフレンドリーシティでは福岡のギークなエンジニアにインタビューもしています。
efc.isit.or.jp

いやー、濃いですねwww(某P社のRubyコミッターとか緑の会社のJava神とかBLEパイセンとかAlibaba MVPとか)


最近ではOSSへのコントリビューターを増やそう、そんな趣旨からヌーラボ橋本さん中心にOSS Gate Fukuokaを立ち上げました。
oss-gate-fukuoka.connpass.com

エンジニアフレンドリーシティ福岡とはエンジニアと市が一体となり、様々なアイデアを考案し、福岡をギークなエンジニアで埋め尽くそう!そんな想いがあるんです。
批判している方もいるとは思います。
僕もその一人でしたが、陰でこそこそ言わずに直接提案してみるといいですよ。
だって僕らはエンジニアだから!!!

社内に新しい風を吹かせたいあなたへ

こんにちわ。こじま@オルターブースです。 前回の記事が意外に反響が多くありびっくりしてます。

koji-kchc.hatenablog.com

僕が今現在学んでいることに関しての備忘録としてまとめただけなんですが、勉強になった、参考になったといって頂きとてもうれしいです。 今回も僕の経験を通して色々書きます。

イデアを企画として成立させるためには

何気ない光景からものすごい良いアイデアが閃くときってありますよね。または会議なんかで良質な意見が集まった時にビビビってアイデアが降りてくる時もありますよね。 自分ひとりでビジネスをやっているなら、そのアイデアを赴くままに実践すればいいのだけど多くの人は組織に属していて、そのアイデアを実践するには企画を作らなければいけません。 先日もある方からご相談を受けたのですが、自分が企画しても上のほうの人に却下されると。却下される時って色々な理由があるけど、その理由の本質はあまりわからないんですよね。 あんなに考えたのにダメだった、これ以上ないくらい完璧に仕上げたのに何で、これで通らなかったらもう会社辞めるわ(大抵辞めない)とか直後は相当にショックを受けるものです。 僕も人生の中で何度も失敗したし、何度も挫けそうになったけど、今元気に生きてますw

前置きがちょっと長くなりましたが、アイデアを企画として成立させるには色々コツがあります。 前回の記事に書きましたがセールスパイプラインも非常に重要な要素ですね。

僕はサラリーマンからフリーランスを経て現在経営者として活動していますが、何をやるにも基本となる組み立て方があります。 組み立て方とかたいそうなことではないのですが、要は起承転結がしっかりしているかどうかです。 ストーリーですね。ストーリーがない企画は大抵受け入れられません。

じゃあどのようなストーリーが良いのか。

そのストーリーとは僕が学びまくってきたスタートアップにヒントがあります。

スタートアップピッチの資料

実はスタートアップピッチ資料ってある程度型が決まってます。すごい独創的な資料を作っている方もいますが、内容は大体同じです。 逆に言うとその型を無視することでストーリーが損なわれて非常にわかりづらくなります。なので、デザインは独自でユニークなもので良いのですが資料のストーリーは基本的に崩しません。

スタートアップピッチ資料は大抵以下のような構成になっています。

  1. 表紙(サービス名称+キャッチ)
  2. チーム紹介(自分たちしか出来ない理由)
  3. サービス説明(簡潔にわかりやすく)
  4. 顧客が抱える課題(どういうものを解決するのか、顧客は何故そのサービスを使う必要があるのか)
  5. サービスの特徴(ユニークさ)
  6. 実績または見込み(数字で)
  7. ビジネスモデル(セールスパイプライン)
  8. 市場(根拠を説明)
  9. ロードマップ(今後の動き)

ピッチ時間によっては削除したり、簡潔にしたり調整はしますがおおよそこんな感じ。 ピッチ時間は5分~10分程度なので、その短時間に投資家や事業会社にわかりやすく説明しなくてはいけません。

まず企画を通そうと思うなら、このストーリーでまずは資料を作りましょう。 かなりざっくり書いたのでもうちょい細かく書きますね。

表紙~サービス説明

表紙なのですが、仮で良いのでサービス名くらいは作っておいたほうが良いですよ。サービス名があればコミュニケーションコストも下がりますからね。 あとキャッチコピーも入れておくといいですね。 チーム紹介については、自分たちのことを書くわけですが何故このサービスに自分たちが必要なのか、というのを見せられるといいですね。 サービス説明は非常に簡潔に書きましょう。ここでぐちゃぐちゃ書かずに、端的に何を提供するサービスなのかだけを書けばいいです。

顧客が抱える課題

ココが一番重要。結局のところ課題を解決できるものが一番わかりやすいわけで、それが明確になっていないから却下されるわけで、課題がわからなければサービスの価値も説明できないのです。 現状どのような課題があり、その課題を回避するためにどのような行動をとっているのか。ビジネスモデルキャンバスを作ったことがある人ならわかると思いますが、CSとVPの関係性ですね。 CSとは顧客セグメントのことで、VPとは提供価値のことを指します。この2つは常に対でいます。 もし僕が企画を判断する側であれば、必ずCSとVPについて確認します。

サービスの特徴~ビジネスモデル

サービスの特徴は、このサービスの独自性を伝える感じです。他にはない仕掛けがあるのかどうかですね。あなたが閃いたアイデアはこのサービスの特徴でしっかりと伝えてくださいね。 実績はそのものずばりなのですが、ここで僕が学んだことは売上以外の数字をちゃんと見せること、です。 売上は非常にわかりやすいのですが、僕の経験上、売上を最初に伝えてしまうと「売れるか、売れないか」だけで判断されがちです。 極端な話、売れなくても価値があるものを理解してもらうように数字を見せるのです。この数字についてはまた今度別の記事にでも書きます。 そしてビジネスモデルは、そのようにお金が入ってくるか。その仕組みを書くわけです。 おそらく企画を判断する人は、ここで営業計画も見たいはずです。なのでセールスパイプラインもしっかり書きましょう。 それと数字計画については、PLだけでなくCFも作ります。PLだけではお金の動きが読めませんからね。ここらへん、上司に相談しながらやると良いと思いますよ。上の力はこういうところで使いましょう!

市場~ロードマップ

ここら辺は自分なりの感性で書く感じです。今時点ではあまり重要ではないです。ただ、ロードマップはちゃんと書かなくてはいけませんね。今後どうなっていくかは皆気になるところなので。

新しい風を吹かせたいなら

ここまで企画の作り方みたいなのを書きましたが、実際僕はどうやっていたかというと「勝手にやってた」というのが本当のところ。 ホントにやりたいことがあるなら、企画なんて回りくどいことしないで、とっとと自分でやれっていう話ですね。 それとストーリーが非常に大事と書きましたが、改めて見ると、このストーリーどおりやると超つまらないやつにもなっちゃいますね。 新しい風でもなんでもなく、石橋を叩いて渡るような超つまらない企画になる可能性もあります。 そういう時は、勝手にやってしまうことですw

結論としては、ここに書いたようなテンプレで超安全パイなビジネスを企画したところで誰も救われないので、これを踏まえつつデストロイしてくださいませ。

経営者として未だ学んでいること

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
こじま@オルターブースです。
抱負とか書くと色々出来ないことや変化することに対して意固地になってしまうので書きませんが、今回は僕が今現在経営者として学んでいることを書きます。
まず立場を明らかにすると、僕は元々エンジニアで基本的に営業もマーケティングもデザインも会計も全くわからないところからスタートしています。
もっと前の話だといわゆるエアジャム世代のちょっと前に始まったバンドブームのときにバンドやってました。
今回の話はそんな僕がどうやって今こうやって会社を経営できているのかっていうのを伝えられればと思います。

数字に強いというのはどういうことなのか

経営をやると真っ先に立ち向かっていかなくてはいけないこと。それはお金。このお金を管理することが経営上の「数字」で最も重要なことではないでしょうか。
お金といっても様々なものがあり、経理だけではなく、営業予算やマーケティングにも数字はつきものです。

経理が早いから数字に強い、確かにそうかもしれません。
見積もり根拠が正当だから数字に強い、確かにそうかもしれません。
複雑なCPAをわかりやすくするから数字に強い、確かにそうかもしれません。

ほかにもあると思いますが、どれも数字に強いということに異論はありません。
なので、数字にまつわる部分はものすごい丁寧にやってきたつもりです。

が、最近その考え方が大分変ってきました。

まずお金を産むための筋道、僕はセールスパイプラインと勝手に言っていますがそのセールスパイプラインは1つではないということ。
これに気が付くまでに大分時間がかかりました。
1つのプロダクトは1つのセールスパイプラインではなく、多種多様な複数のパイプラインから構成されます。
事業計画は、このセールスパイプラインを作りながら数字を入れていくのですが当初は売上なんて未来のこと誰もわからないなんて言って適当に横線引いて作ってましたね。

まずそれが一番ダメ。一番やっちゃダメなやつ。
売上なんてわからないから適当で良いよっていうコンサルタントがもしいたら速攻で解約してください。

そう、「数字に強いというのはどういうことなのか」に対して僕なりの回答はこれ。

セールスパイプラインを全力で考えることができる

これですね。
これ売れないですよー、とかめっちゃ売れそうとか感想言う前に、こうやったらこうなってこうなるからこうしようって言える人はものすごい数字に強いと思います。
それと事業計画って銀行でも投資家でもお金にまつわるところには大体出すと思うんですよね。
で、何を見てくるとかというとこの計画の数字なわけだけど、売上を確かめるわけではないです。
その売上をどのように上げていくのか、数字の裏にあるセールスパイプラインを見ているのです。

<例1>

1月 2月 3月 ・・・・ 12月
売上 ¥1,000,000 ¥1,100,000 ¥1,200,000 ・・・・ ¥2,100,000
会員数 10 11 12 ・・・・ 21

こんな超ざっくりな人はいないと思うけど、これ見ると会員数が上がるとそれに伴い売上も上がるように見えますよね。
じゃあ、なんで会員数が上がるのか。ここです。ここを考えることなんですよね。
そして僕の気づきと学びはこの会員数が上がるということが1つの出来事ではなく複数の出来事が複雑に絡み合って生まれるということです。

セールスパイプラインの要素

売上とは複数あるセールスパイプラインの結果であるので、そのセールスパイプラインさえちゃんと作れれば良いわけです。
(それが難しいのですけどね・・・・)
よく聞く話の一つとして、新サービスの企画を経営陣に提案したら色々ネガティブフィードされてやる気を失ったっていうのありますよね。
経営者ってセールスパイプラインについては遅かれ早かれ気が付くものと思っています。
そういう人たちに対してプレゼンするわけだから、商品の素晴らしさやマーケットの状況なんかを一生懸命説明してもダメでセールスパイプラインの説明をしないとダメです。

じゃあさっきの<例>で考えてみる。

まず会員を集める仕組みとしては何があるか。

  • Web広告
  • イベント集客
  • DM
  • アウトバンドセールス

パッと頭に浮かんだやつだけでも4つありますね。ということは最低でも4つのセールスパイプラインがあるということです。
例えばこの中からイベント集客のセールスパイプラインを考えてみます。
ストーリーとしてはこんな感じ。

月1回の無料イベントを開催、参加者には参加特典として1か月無料アカウントを提供。
またお友達キャンペーンとしてお友達を誘って会員になるとさらに無料期間が1か月延長する。

これを数字で表すとこんな感じ。

<例2>

1月 2月 3月 ・・・・ 12月
売上 ¥0 ¥400,000 ¥1,600,000 ・・・・ ¥12,400,000
総会員数 10 22 34 ・・・・ 142
無償会員数 10 18 18 ・・・・ 18
有償会員数 0 4 16 ・・・・ 124
イベント参加人数 10 10 10 ・・・・ 10
お友達紹介 2 2 2 ・・・・ 2

イベントは毎月1回開催、最低10人参加。
参加者には無料アカウント提供、そのうち2名が友達キャンペーン適用。
チャーン(解約見込み顧客)を考慮していないけど、実際にはチャーンは考慮すべき。

例1よりも大分細かくなっていますよね。そして売上推移も例1とは全然違います。
売上はあくまでもセールスパイプラインの結果なのです。なので、いきなり売上から作るっていうのダメってことですね。
サクッとこれをエクセルで作れる人がいれば仲良くしておくといいですよ。

セールスパイプラインの要素として、例2のようにセールスパイプラインに関わる数字を必ず入れていくこと。
まあこういうこと書くと一部の人から嫌がられるかもしれませんが、銀行や投資家が見るのはこのパイプラインに関して経営者がどこまで考えたのか、じゃないかと思います。(僕的には)
このセールスパイプラインは超奥深いので、僕もまだまだ気づきが多く未だ勉強不足なところが多々ありますが是非参考にしてみてください。

人と組織

経営者として数字の学びを書きましたが、今度は数字ではなく人、組織です。
まず最初に書いておきます。

ごめんなさい!!!!

突然謝罪ですが、前職(まあ知っている人もいると思いますが)ではかなり自由にやらせてもらっていました。僕の言葉すべてが正義と思い経営陣と何度もぶつかり自分の正義を貫きました。
おかげで何不自由なく仕事はさせてもらっていましたが、今思うととんでもない勘違い野郎ですねwwww
ほんとごめんなさい。今経営者となってその勘違いに気づきました。特に僕の上司だったM田さん、N村さんにはホントに迷惑を掛けましたよねwwww

前職での僕の失敗はこれです。

  • 上司(会社)にモノ言う自分かっこいい!
  • なんでも言い合える仲間最高!
  • 俺が支持する技術こそが正義だ!

まあ他にも数えきれないくらいやらかしてますが、とりあえずこんだけ。
失敗の具体的なことは敢えて書きませんが、かなりひどかったと思います。
で、僕の気づきは今活かされているのかというとまだまだです。

まずなんで上司にモノ言う自分かっこいいってなるかっていうとこれは単なる武勇伝披露みたいに見られますが、そうじゃなく気づいて欲しい、自分のこともっと知って欲しいっていうことなんじゃないかと思うわけです。
僕は今経営者ですが、まだまだ小さい会社なので社員の話を直接聞くことができます。これ前職時代も部下と話をしているつもりでしたけど、全然出来てなくてなるべく聞く側に回ってひたすら聞くべきと思いますね。
1対1で話を聞くと僕自身大きな気づきを得られます。これは経営者になって初めて体感できました。だからモノ言う自分かっこいいなんて思わなくてよくて、僕とはほんとに気軽に話をしてほしいと社員には言っています。

問題はこの次、なんでも言い合える仲間最高っていうのがとても良くなかったという気づきです。
あれ?それって良かったって思う気づきの間違いじゃない?
そうじゃないんです。良くなかったと思っています。
人には人の事情がある。すべてをさらけ出す必要もないと思っています。そう思えるようになりました。
僕は「人を信じる」というのはとても重要なことだと思っていて、それには性善説や直接意見を言い合えるようなフランクな環境が大事だと考えています。
何故なんでも言い合えることは良くなかったかというと、単純なディスがあったり、言葉遣いで不快にさせたり、ほんの些細な決め事でもすごい時間をかけてしまったからです。
じゃあ、どういう状態が良いのか。

遠慮はせずに、配慮しよう

これです。僕の気づきから今まさに学んでいるのはこれ。配慮とは忖度とは違います。
言葉遣いや態度のことです。以前JBUGでどなたかが話されていましたが、Backlogでのコメントは無機質になりやすく、単純な回答でも(例えば”はい”とか)捉え方によってはキツイ言葉として受け取られてしまう。そのためスタンプや絵文字を使って語尾を和らげる努力をしたほうが良いと。
なるほど、まさにそれだ。それを日常の会話でもやらないといけないなと。
それが僕が言う「遠慮せずに、配慮しよう」ということです。

自分が支持する技術こそ正義、これは上級技術者になればなるほど出やすい。前職では当時は珍しかったDebianをメインOSとしてユーザーに提供していましたが、僕はそれに対してかなり強引にCentOSへと切り替えていきました。
今思うとこれ、Debianのままでいけばよかったと。僕はCentOSという安パイを使ってDebianというマニアックなエンジニアリングを捨ててしまったのです。同じようにOpenVZも。。。
あまり例になっていませんが、独断で根幹となる技術を変えるべきではないし、様々な技術を混在させたほうが技術領域の幅が広がります。
以前ですが、とある企業からお仕事のご相談を受けたときに盛大にAzureをディスられました。AWSは正義、その他は悪みたいな感じ。でもよくよく聞くとAWSもまともに触っていない。
そうなんですよね。先入観。でもこの方はCTOだったので間違った知識を先入観で取り入れているんです。結局その後この企業とはご縁がなく全かったのですが、こういう組織だとそこで働くエンジニアは大変だなーと思います。
好きな技術もできないからエンジニアとして腕が鈍りますよね。こういう企業はコミュニティに対してもあまりよく思っていないケースが多々ありますね。
とにかく様々な技術がある。選り好みせずに雑食であるほうがよっぽど楽しいですよ。

ちなみに最近僕はというと・・・・・ほとんど何も出来てません。。。。。

マーケティング

最後にマーケティングですが、かなり広義になるのでブランディングとコミュニティでの気づきと学びにします。
まずブランディングに関しては、僕はかなりこだわりがあります。なので、プレスリリースやらサイト掲載なんかはかなり細かく見ます。
なのですが、最近ちょっとここを手放そうかなと思っていました。
うちは主にMicrosoft Azureのコンサルティング、開発を中心に手掛けていて、最近はクラウドネイティブ化促進のための新しいプロダクトを開発しています。
もっと言うとAzureによるクラウドネイティブ化でナンバーワンになろうとしています。
僕がこの部分広告塔のように様々なメディアやイベント、コミュニティで登壇しているわけですがもうWebのほう見る余力がなくなりつつあります。
完全に無くなってしまったらアウトなのでそれまでに何とかしないといけないと思っていたところ、メンバーから合宿しようという提案があり一気にそこでWebサイトのリニューアルについて企画しました。


僕の気づきは、僕がやらなくとも僕がやろうとしていることはみんな理解していて、僕自身が考えていることそのものに共感して、今オルターブースという組織に入っているんだということ。
この気づきがあったから新年の抱負など語らずとも良いと思ったわけです。

僕が今まさに学んでいることはメンバーがやっていることを信じ、それに対して強力な後押しをすること。どうやったら輝くだろう?どうやったら楽しく、自分らしく仕事をしてくれるだろう、そう考えて干渉しすぎず自分なりに勉強しています。

コミュニティに関しては去年参加させてもらったCMCが強烈でした。僕が今まさにやろうとしていること、今まで漠然と考えていたことがはっきりしましたね。
これも大きな学びです。

まとめ

超絶長くなってしまいましたが経営者として未だ学んでいることとは、

  • セールスパイプライン
  • 人を信じ「遠慮はせず、配慮はしよう」を浸透する
  • メンバーの活動と組織のブランディングが常にリンク出来るようにする

まだまだ学ぶべきことが多いですが、人間的成長を実感できるのでとても有意義です。

補足 セールスパイプラインのところですが、たまに営業さんがこの機能がないと売れないよ!とか強く言ってくるケースありませんか?
そう言ってくる営業さんの言葉は100%、いや200%くらい信じちゃだめです。
売れるか売れないかはセールスパイプライン次第。もちろん製品の優位性もありますが、機能での優位性で売れることはまずありません。
優位性とは機能だけでなく、価格、ブランディング、ロードマップすべてに関わることですからね。
もし営業さんがこの機能がないと売れないよ!って言いだしたら、セールスパイプラインを確認してください。
営業さんのアウトバンドセールスだけなら、まず他のセールスパイプラインのアイデアを出させて、それに合う機能を入れるべきですね。(と思います。)
ちなみに本当に機能追加、改修するならこの言葉を肝に銘じておくといいです。
「声を聞くな、行動を見ろ!」

オルターブースの動き

さて、最後なのですが今年は会社として大きな変革になりそうです。
オルターブースのコーポレートスローガンは「つまらない世界から、もっと面白い世界へ変化させよう」です。
もっと面白い世界へ変化させるには、誰よりも早く失敗し、誰よりも早くノウハウを吸収し、誰よりも早くトップに立つことです。
その変革を一緒に味わい、ともに成長できるパートナーを大募集しています。
パートナーとは「クライアント」、「事業提携」、「人財」の3つを指してます。
特にクライアント候補としてアグレッシブにクラウドネイティブ化を進めたいという企業がいらっしゃいましたら是非ご連絡ください。